2015-01-01から1年間の記事一覧

『キャラの思考法』買った冒頭読んだ報告

大衆文化・サブカルチャーをテーマないしサブテーマに扱う卒研が増えてきているなかで、「キャラクター」、「キャラ」という概念は抑える必要のある要素だと思うのです。伊藤剛、大塚英志といった論者がそれらについて語っているものの、「オタク」的とされ…

集合知とはどのような知識か

問題意識 集合知とはどのような知識だろうか。本記事は『集合知プログラミング』『集合知の作り方・活かし方』の2冊に基づいて考察を図るものである。 本論 まず、『集合知プログラミング』(Toby Segaran・著、當山仁健・訳、2008年)(pp.2-3)から説明を…

現実空間に連結された音楽

ゲームのポケモンやRPGみたいに、常にその場所に応じた音楽が空から聞こえてくれば現実世界ももう少し楽しくなるのにと思うことがしばしばあって、今日大学から自転車で帰るあいだ、音楽を鳴らしっぱなしにしたスマフォをウェストポーチに入れて、走りながら…

問いのアイデア出し(女装)

https://speakerdeck.com/suneo3476/nazenu-zhuang-wosurufalseka?slide=3・この「服装をhackする」って表現、気に入ってます。 ・ハッカーの観点から女装をどう評価できるでしょうか。 ・本当にhackして自分の性を「曖昧にする」場合、実際に着るのはユニセ…

ネット著作権モラルを破る側の論理

Twitterのタイムラインで、他人の描いた絵を自分のpixivアカウントに投稿して、絵師側と相手の間でトラブルになった例を見かけたことがある。いわゆる画像の無断転載であり、絵師側が相手に絵の削除を呼びかけるのは正当である、ように見える。しかし、これ…

発想法としての長文連投

長文連投で最初に思い浮かぶのが茂木さんで、今も続けているのか確認するのは面倒だけど、4年前に毎朝何らかのテーマで連投して100+RTされていたのは記憶にある。テーマ設定して連投する場合、初めから結論が見えていて、そこにたどり着くための話題を思い浮…

言語技術改善

近日に控えた学会用の報告内容について発表して議論するミーティングをやったんですけど、目的・やったこと・結果・評価・分析・考察・結論が一貫していないことを度々指摘されて、これはこの先修士としてやっていく上で、さらにその先エンジニアをやってい…

学ぶ目的

https://twitter.com/suneo3476Doc/status/640552652711985152 死概念は自明でない気がするし、そのあたり学びたい気持ちがあるし、ボクが生きるモチベーションは学びにこそあるんですよ。学びの環境を失うことは瀕死に相当することだけど、今回の場合は経済…

山元町に行ってきた

行き先は宮城県亘理郡山元町で、元々活動を続けている先生の車に同行する形で行きました。主な目的は町役場のパソコン愛好会のボランティアですが、今回は町の人達との夏祭りと、被災者による震災の「語り」も合わせて参加することができました。これで4~5回…

日記 歴史について一段落

大学とは何か (岩波新書)作者: 吉見俊哉出版社/メーカー: 岩波書店発売日: 2011/07/21メディア: 新書購入: 3人 クリック: 142回この商品を含むブログ (50件) を見る本の結論がこうだったよ、とか書くつもりはないです。どちらかというと何のための読書だった…

思い出を紡ぐために

ある知識を正当化する方法は、例えばヨーロッパの大学の系譜に見ることができる。中世では神がその学問の存在意義を示し、神学・法学・医学・哲学・幾何学・算術・音楽を収めることが標準的だった。近世では啓蒙主義・人文主義の発展によって宗教的権威が衰…

「IDプログラムはCSプログラムより楽」言説について

CSプログラムの学生は落とせない必修講義を沢山抱えているとか、長時間の拘束を余儀なくされている実験があるなどといった実情は、先輩からも同期からも後輩からも、リアルでもTwitterでも、さおだけ屋のように何度も聞かされ続けてきました。聞く度に「本当…

キャラ化に関するメモ書き

以下流し読みで。https://twitter.com/suneo3476Doc/status/628721638184386560 "ここ最近は学生が不利益を被るような不手際が数件生じていたのは事実として、一概に責任主体や管轄を特定できないにもかかわらず「学務はくそ」に帰結させる態度というのは、…

レジュメのWordテンプレ配布

私おすすめのレジュメ形式のテンプレを配布します。静岡大学情報学部情報社会学科講師の中澤高師先生が講義でよく用いられている形式にならったものです(私は「中澤式」と呼んでいます)。ダウンロード(docx形式): http://bit.ly/suneo3476-Nmethod-resu…

ポール・ヴィリリオ『戦争と映画』 Ⅴ 映画館「フェルン・アンドラ」 レジュメ

ポール・ヴィリリオ『戦争と映画』のⅤ章「映画館「フェルン・アンドラ」」(p.177-204)の輪読用レジュメを作ったので、せっかくなのでUP。 映画が戦争の道具となるまで ●映画業界のようす ・1916年アメリカ参戦後のハリウッドでは、毎週のように映画スタジオ…

中立性をめぐる試論

近頃は「歴史を学ばなければ」という焦燥に駆られながら本を読んでいます。『永続敗戦論』の白井聡が漫画版を刊行するも、ニコニコニュースのコメント欄には出版元(朝日新聞社)を罵倒するコメントが並んでいて、それでいいのかよ……という複雑な気持ちにな…

「基礎情報学」のすすめ

「情報」から全情報的なものへ - かすてらすねお。(非日常編) http://suneo3476.hateblo.jp/entry/2015/02/20/161521上の記事は2月に書いた文章で、以下のように要約できます。 情報学的に見ると、人間は情報を出力する生き物 私達が意味を見出さねば「情…

ショッピングとブラウジング

普段着の購買欲が臨界点に達したので、イオンモール市野へ買い物に行ってきました。欲しかったのはショートトップス、カーディガン、ショートパンツ、ストッキング、靴で、靴だけは欲しいモデルのぴったりサイズがどうしても見つからなかったので諦めました…

「オタク」史に見る映像メディアと視覚の変容 〜岡田斗司夫『オタク学入門』より〜

グローバル・コミュニケーション特論(担当:高岡智子)でポール・ヴィリリオの『戦争と映画』を輪読してるんですけど、これがテクノロジーやメディアが人間の知覚を変容させる、みたいな話なんですね。 戦争と映画―知覚の兵站術 (平凡社ライブラリー)作者: …

1ターンで発展カードが3枚引けるような人生

静大情報学部LT大会&勉強会(Doorkeeper) https://shizunilt.doorkeeper.jp/静大情報LTの運営をしているすねおです。先日3時間弱6月までの反省会を開いていました。今回は2回の開催を踏まえて、イベントに必要な作業を「当日までにやること」「当日やること…

ジェームズ・W・ヤング『アイデアのつくり方』、或いは加速主義的な知的態度批判

最近教養が足りないことを自覚する機会があまりにも多くて、学部時代の自分を呪いたくなります。教養の源泉はどこだろうかと考えた時に、たちまち思いつくのは本です。はてなブックマークで「大学生 本」などと調べれば以下のようなページが平然として4桁の…

サイバネティクスから情報学へ

先月の情報学応用論のうちCSとISの教室で、ヴァレリ=アン=ウィルキンソン先生の通訳を担当したのですが、通訳にあたって事前に打合せをした際にウィルキンソン先生の研究領域であるサイバネティクス、一般システム理論の勉強をしたことがあります。その中…

本多勝一『アラビア遊牧民』における異文化イメージの表現と更新

一週間何も書けないほどに忙しくて、もちろんこれからも忙しいのだけれど、たまにこういった記事で逃げたくなります。大学院2015年度前期「グローバル・コミュニケーション特論」の田中柊子先生担当分のレポートを読みやすさを考慮して装飾・公開します。読…

風紀委員を心に飼いましょう

本日の情報資源総論は担当が西原純先生の第3回はTLを見るかぎり不平不満が出ていました。たしかに、「情報資源」という言葉は出てこないし、予定の半分ちょっとまでしか内容が進みませんでした。これでは約束が違う、ごもっともです。講義が所与の課題をこな…

清水良典『あらゆる小説は模倣である。』書評・感想

研究でオリジナリティについて深く考える必要が出てきたので、「オリジナリティ」、「創作論」をキーワードにこの本を選んで読みました。あらゆる小説は模倣である。 (幻冬舎新書)作者: 清水良典出版社/メーカー: 幻冬舎発売日: 2012/07/28メディア: 新書 ク…

反データベース(anti-database)研究

煽るようなタイトルにしないと誰も読んでくれないのではないかと不安になったので題名をこのようにしました。 来週の研究室紹介がテーマのLT大会(https://shizunilt.doorkeeper.jp/events/26704)はすでに10名超の発表希望が来ていまして、手応えを感じてい…

日記

研究 大まかな研究の方向性がやっと見えてきたので気分がいいです。キーワード的にはオリジナリティ、創作性になってくるんだと思います。しばらくの間、土日は休日と決めていましたが、研究に関連する本を読むことにしても良さそうです。とにかく、研究が進…

人文社会系不要論について

http://kyoto-np.jp/education/article/20150617000174 人文社会系学部「京大には重要」 山極総長、文科省通達に反論逆に、人文社会系を擁護しない意見を聞いてみたいけど、どちらにせよその存在意義を問うところから始まらねばならないな。今のところ説得力…

日記

金曜日 午前だけ授業に出てゲッソリしながら帰宅したのでゼミには出られず。2コマの高橋晃先生の「認知科学論」は、脳科学に関わる疾患として精神病を取り上げていた。なかでも、人の話し言葉が聴き取れない「ウェルニッケ失語症」はまんま自分のことでびっ…

キャス・サンスティーン『熟議が壊れるとき』第1-3章まとめ

グローバルコミュニケーション特論(担当:岡田泰平)の輪読でキャス・サンスティーンの『熟議が壊れるとき』第1章〜第3章を担当してレジュメ切った。せっかくなので公開する。読むと分かるけど第1章に7割、第2章に2割、第3章に1割未満のエネルギーが割かれ…