日記 歴史について一段落

大学とは何か (岩波新書)

大学とは何か (岩波新書)

本の結論がこうだったよ、とか書くつもりはないです。どちらかというと何のための読書だったのか考えたいので。しかも今寝たいので今頭にあること書くだけの半分日記です。

これを読んだ理由を簡単に言うと、院生として自分がどういう立場に置かれているのかを知りたかったからです。人文系学部の窮地にある今こそ知っておかねば笑われるだろうと。他には、先輩が度々吉見の名を口にしていたことや大学論を展開していたことなどが挙げられます。

言うなれば本書は大学の歴史書です。大学とは何かという問いに原理的な理論を用いて解を導くことはとても困難ですが、歴史のなかの大学を振り返ることで現代の大学がいかなるものかについて検討することができます。今回の読書について言えば、学生としての自分が今まで見聞したあらゆる大学の出来事はなんだったのか、それらを相対化して整理してやろうという画策です。

今現実に自分が関与して起こしているアクションなどのすべては、自分の意思が介在する恣意性を多分に含んだ「作られた歴史」であって、「世の中の歴史」からの相対化の機会を待たずとも絶対化のプロセスが常に行使されることによって「自分が所有する歴史」に回収することができると勘違いしていました。それは観測者が自分または自分を含んだ人類という程度の違いでしかなく、つまり出来事は観測の仕方によって絶対化も相対化も有り得て、それぞれの歴史が同居するということなのです。

とりあえず読んでよかった。高等教育は変わらくちゃならないし、知識のあり方も模索しなくちゃならないし、まんま自分の研究に重なってくる内容だったので。寝る。