人文社会系不要論について

http://kyoto-np.jp/education/article/20150617000174
人文社会系学部「京大には重要」 山極総長、文科省通達に反論

逆に、人文社会系を擁護しない意見を聞いてみたいけど、どちらにせよその存在意義を問うところから始まらねばならないな。今のところ説得力のある意見は擁護側しか聞こえてこないのは、自分の情報収集範囲に限界があるからかもしれないけど。
 昨日『コンピュータが仕事を奪う』を輪読で読んで、どんな仕事がこの先残っていくかを考えた時に、「人間の身体性をコンピュータが乗り越えられない限り(例えばエネルギーの維持や自己修復などハードウェア側の課題)、完全に仕事は奪われないだろう」という結論に落ち着いたんですね。
 そうした時に人文社会系が社会的な存在意義を主張できる余地はありそうですし、「実用性」という価値基軸に対抗できるものを持っているのかもしれません。本来はその妥当性について慎重に検討した方がいいんじゃないかと思うだけに、今回の件はちょっと性急なものを感じざるを得ませんでした。